HOME > 花にまつわるちょっといい話 > 2007年の受賞作品集

 
 (タイトルなし)
  毎年、誕生日の時に父から送られて来る年齢と同じ本数の赤い薔薇。
彼氏は代われど、親は代わらず。
親からの愛情は永久に不滅なんです。
いつでもわたしの心にみずみずしく咲く薔薇の花。
わたしがドライフラワーになる前には安心させるからねっ!
  千葉県 新田さおりさん
 
 
 
 


 天国から届いた手紙
  夫が亡くなり2週間。2人で祝うはずだった結婚記念日を私は独りで迎えた。
空っぽの椅子を前にグラスを2つ並べる私に、宅配便の花束が届いたのは、その時。
差出人を見て、涙が溢れた。
配達日を指定して、こっそり準備していてくれたのだろう。贈り主は夫だった。
込み上げる寂しさに、私は優しかった夫を少しだけ恨んだ。
天国から届いたのは、青い小さな忘れな草の花束。英語名『Forget me not』・・・私を忘れないで。
  宮城県 大久和子さん

 とっておきのサプライズ
  昔、私がバイトしていた花屋に、「結婚記念日に、妻に贈る花束がほしい。
夕方、自宅の勝手口に届けてください」と注文した中年男性がいた。
何故、勝手口に?理由は、次に続く言葉で理解できた。
「自分で渡すのは照れ臭いので、夕方、台所にいる妻に渡してほしい」とのこと。
勝手口で驚く奥様に事情を説明する私。
花束を受け取った奥様の表情は、花束に負けないほどのステキな笑顔だった。
  栃木県 古菅由理さん

 (タイトルなし)
  「いい匂い。何て香水?」
若い頃から化粧っ気なしで、その日もジャージ姿で飛んで来た私に、知人の言葉は思いがけなかった。
え? あ! 花の匂い−
うちは農家で、さっきまでストックの花を束ねる作業をしていた。一日中。
花の香りが、服に移ったんだ−
うれしくて、すこし誇らしくて、ちょっとしあわせな瞬間だった。
  栃木県 田中由紀子さん

 初夏のモッコウバラ
  「あっ。モッコウバラだ!」そう娘が嬉しそうに叫んだのは都内の住宅地でだった。
横浜の私の実家に行く度に、庭で季節の花々を見ては、いつも母に花の名前を聞いてくるのだ。
そのモッコウバラがあったお宅も初老のご婦人が庭先に出ていて、
こんな小さい子が珍しい花の名前を知っていて、と一瞬驚きながらも微笑んで下さった。
こちらもニコッとちょっと頭を下げる。
知らない場所で花のお陰でふっと和んだ気持ちのいい日だった。
  千葉県 杉山佳代さん
 
 
 
 
 元気か!
  教室のドアを開けた途端、爆竹が鳴り響いた。
「バカヤロウ!」と怒鳴ってから、涙を見られぬために君達に背を向けた。黒板には「待ってました。退院お
めでとう」の大書。
卒業式の日にもらった蘭、丹精込めて十数年、今年も見事に咲いてるゾ!
わかったか、悪ガキども!
  千葉県 渡会克男さん

 1本のバラから
  失恋したばかりの私に1本のバラを持って、「付き合って下さい」という彼。
2回目のデートで2本。3回目のデートで3本。間違う事なく逢った回数のバラを、手渡す彼。
思わず笑った。バラの数が増える毎にその香りに私の心は癒され彼の思いがその花の数と重なる様に、伝わった。
私は彼を少しずつ愛するようになっていった。
そして彼との結婚式で丁度「100本のバラ」を受け取り式場中にバラの香りと幸せが、溢れた。
  山梨県 今井直子さん

 魔法の花
  初めてクラスを持った1 年目の授業参観のこと。
上手く授業が進むか、何度も指導案を見ては、心の中でリハーサル。
当日、ちょっと早めに教室をのぞいてみると、花が・・・。
「私の魔法」といって隣のクラスのベテラン先生が飾ってくれていました。
授業参観終了後、お礼に行くと、
「花があるないでは、生徒の心のゆとりが全然違うのよ。」と、虎の巻を伝授。
初めての授業参観は、大成功。私もいつか、気配りができるような教師を目指したいです。
  新潟県 野口由紀さん

 一輪のバラ
  高校の卒業式も終わり、担任のない私は式の後片づけをしていた。
すると、生徒がどこからともなく交互にバラの花一本だけを持ってくる。
「お世話になりました」とか、「先生お元気で」とか殊勝な言葉を述べて立ち去っていく。
その一本ずつが、いつしか40本のバラの花束になった。
そうか。2年前高Tで担当した40名の生徒達が私に気を遣ってくれたのだ。
静かになった職員室でバラの花束を見つめていると、じーんと目頭が熱くなった。
  大阪府 井上和也さん

 (タイトルなし)
  初デートの時、あなたがくれた白いカラーの花束は、今も私の心の宝塚。
シャイなあなたが勇気を出して贈ってくれたその花の意味を忘れない女でいたい。
<美しい人>
今日もその花言葉は元気をくれる。
前向きに、堂々と、凛とした姿勢で生きていく事を私に思い出させてくれる。
  高知県 奥村恵利さん

 その花言葉は
  「えっ? お父さん、それどうしたの?」
シックな色合いの花束を手に持った夫の姿を見て、二人の息子が目を丸くした。
「はい、おめでとう。今日はお母さんの誕生日だから」
私のイメージだったからと、赤紫色のダリアを選んでくれた夫は、たぶんその花言葉を知らない。
『華麗・優雅』
私はドキドキして、小さな声でありがとうとささやいた。
  福岡県 三浦美恵子さん



募集期間 :  平成19年11月1日(木)〜平成20年1月8日(火)
募集告知方法 :  全国の花屋、全国の市場、花緑イベントなどでの応募はがき配布、新聞、雑誌、
公募web サイトでの掲載、当センターのホームページでの掲載 等
最終選考 :  平成20年1月22日(火)に作品審査委員会を開催



応募件数 :  1,026作品
応募者の所在地 :  47都道府県から応募がありました。
性別 :  男性 30.3% 女性 69.2%
年齢 :  各年代から幅広く応募がありました。
応募手段 :  郵便 44.4%、FAX 27.1%、E-mail 28.5%